となりのトトロに原作って無いんですよね。
小説版「となりのトトロ」はあるんですが、これは映画をノベライズしたものです。映画は1988年4月に公開されていますが、小説はその3か月後に出版されていて、もう50回以上も再版しているとんでもない作品なんですよ。
原作から構想したのではなく無からあんなストーリーを創り出すなんて天才すぎますね。
ただ、ネットではとなりのトトロには怖い原作があるという噂が流れていた時もありました。
トトロの怖いエピソードっていったいどんな内容なのか、怖いもの見たさでちょっと知ってみたくなりますね。たとえデマであっても。
となりのトトロの原作は無いけど怖い原作「隣のトトロ」があるという噂があった
さっき書いたように小説版「となりのトトロ」は映画公開の3か月後である1988年7月に出版されました。
でも実はとなりのトトロの映画公開前に「隣のトトロ」という原作小説があったという噂が数年前にネットで流れたのです。現在は絶版になっていて入手不可能とのことでした。
実際にはデマなんですが、この小説「隣のトトロ」の内容は映画とは違ってジャンルは怪奇小説で、ストーリーはサツキとメイの地獄めぐりだそうです。
怖い原作小説「隣のトトロ」はデマだけどちょっと読んでみたいかも
となりのトトロの怖い原作小説(デマ)では、トトロは死期の近い人間の前にだけ姿を見せる化け物、死神のような存在として描かれていたり、人間がネコバスに乗るシーンは巨大な猫に食べられて、胃の中で消化されて肉塊になるという描写があるそうです。
・・・いやグロいな!まったくあの名作「となりのトトロ」に対する冒とく以外なにものでもないわ!
・・・と言いたいところなんですが、「となりのトトロ」に出てくるお化けたちって抱きしめたくなるくらい可愛いですけど、たしかに彼らは人外のバケモノには変わりは無いんですよね。
でもだからこそ、となりのトトロは怖い話につなげやすくて、想像力豊かな人が作ったストーリーがネットで広まったんじゃないかと思いますね。
さらにヤフー知恵袋では原作小説の引用までされていました。トトロの特徴を描写した文章です。
「まず感じたのは、胃がひっくり返りそうな程の濃密な獣臭だった。見上げると、そこに夜色の長い毛に全身を覆われた巨獣が居た」
「ずんぐりむっくりの毛むくじゃらで、大きな胴体に見合わず、針金を連想させる細長い手と足が十数本、ねじくれて出鱈目に生えていた」
「顔に当たる部分には目も鼻も耳も無く、顔の三分の一近くを占めるのではないだろうか、側頭部まで裂けた口から、血と腐りかけの魚のような生臭い臭いが漏れていた」
たしかに本当にありそうで怖いですね。いったい誰が考えたんでしょうか。逆にとなりのトトロ好きすぎでしょその人。
母親がいない世界線の話もある
他にも、サツキとメイの母親がいない世界線の話もネットにありました。
あのお父さんと3人暮らしで都会から田舎に引っ越してきたのは変わりは無いんですが、地域の人たちに受け入れられずにストレスMaxになったお父さんがメイちゃんを追い込むことになる。
ある日メイは死神のトトロに出会い、母の下に連れていかれたという話です。
これは怪奇小説よりも胸糞悪いですね。こういうのは気分が悪いだけなのでほんとにやめてほしい。
まだ都市伝説の方がマシですよ。
となりのトトロの都市伝説が怖い!サツキとメイが死んでいる説や元ネタが狭山事件とか
「となりのトトロ」はジブリ作品の中でもトップクラスに都市伝説が多い作品です。
別の見方をすると、となりのトトロはジブリ作品の都市伝説の走りといってもいいくらいなんですよね。
どういうことかというと、となりのトトロの中に都市伝説を見出す発想が、他のジブリ作品にも派生していき、もののけ姫、千と千尋の神隠しなどの都市伝説が生まれていったように見えるんです。
なんでそんなことになったのかというと、となりのトトロは都市伝説化させやすい要素が盛沢山なんですよね。不思議なことがたくさん起きますから。
となりのトトロの代表的な都市伝説は、サツキとメイが死んでいる説と元ネタが狭山事件である可能性、の2つですね。
サツキとメイが死んでいる説は公式が否定、個人的にも無し
私の記憶ではサツキとメイが死んでいる説が人生初の、となりのトトロの都市伝説でした。学生時代のバイト先のレストランで同僚から聞いてなぜかワクワクしたのをおぼえています。
実際には公式が否定している都市伝説なんですが、いや言われてみればたしかにそれっぽいシーンはあったんですよね。
- サツキとメイの影が描かれていないシーンがいくつかある
- 最後のシーンで、サツキとメイが母親に会わないで、とうもろこしを置いて帰っていく
- お母さんが病室の窓の外を眺め「サツキとメイが笑ったような気がした」と言ったこと
以上の3つをを踏まえて想像すると、メイはお母さんに会いに行っている道中で亡くなりそのあとサツキも後を追う。サツキとメイをかわいそうに思ったトトロが最後にお母さんがいる場所までネコバスを使って案内してくれた。
ネコバスを使って連れていけるのはサツキとメイの魂だけ。トウモロコシだけはトトロか何かが届けた。
という解釈ができてしまうんですよね。
でも実際にはこの説は公式が否定しているので、このとなりのトトロの都市伝説「サツキとメイが死んでいる説」はどこかの天才が創作したストーリーであることはハッキリしています。
今では個人的にも「サツキとメイが死んでいる説」の可能性は無いな、と思っています。
まず
1つ目のサツキとメイの影が描かれていないのは公式が「作画上不要と判断した」と発表しています。
さらに、
2つ目のサツキとメイが母親に会わないで、とうもろこしを置いて帰っていくシーンですが、不思議なことが起きすぎてサツキとメイは現実と少し離れた立ち位置にいた、と考えれば納得できます。
もう一つ、ネコバスに乗れるのは人間の意識だけと考えると、とうもろこしだけを置いていったことも納得できます。
どういうことかというと、
「私たち、風になってる!」のシーンですが、あれはトトロの不思議な力でサツキとメイの意識を風に乗せて飛ばし、母の下に送っていると考えてみます。ネコバスは風の中の部屋みたいなもので。
そして最後のシーンで木の枝に座っているメイが持っているトウモロコシには実体が無くて、窓に置いたトウモロコシは別のトウモロコシ。トトロか何かがメイの代わりに別のトウモロコシを置いてあげたものだと考えます。
じゃあネコバスに乗っている間、サツキの実体とトウモロコシを抱きしめたメイの実体はどこにあったのかというと、たぶん大トトロのモフモフの上で寝てたんだと思ってます。
なので、
3つ目のお母さんが病室の窓の外を眺め「サツキとメイが笑ったような気がした」と言ったことは、サツキとメイの意識だけしかそこにないのに母親だからその存在に気づけたと解釈できませんか?
となりのトトロの元ネタが狭山事件の可能性はゼロ
となりのトトロの代表的な都市伝説の1つが、狭山事件との関連性ですね。
センシティブは話題なので詳細は言えませんが、となりのトトロの元ネタは1963年に埼玉県で起きた出来事だ、という説もあったんです。
根拠としてはとなりのトトロの中で、「狭山茶」という張り紙があったり、事件が起きた現場の近くに七国山病院に近い名前の病院があるらしい、との情報もありますね。
また、小説「となりのトトロ」の舞台が東京都と埼玉県にまたがる狭山丘陵と明記されていることも大きな根拠となっていたようですよ。
でもその出来事の内容を調べてもとなりのトトロとの内容にはカスりもしないものだったので、これはわりと胸糞悪い方の都市伝説の類でしょう。
これに関しても宮崎駿氏が公式に否定しています。
アタマ空っぽで観るものいいし都市伝説も面白い!
ジブリ作品は子供に還ってアタマ空っぽで観るのもいいですが、都市伝説を調べるのも面白いですね。気に入らない都市伝説の否定材料を探すのもまた面白い。
初期のジブリの作品はそれぞれ軽く10回以上は観てますが、歳をとって観たらまた違った角度から見ることになり、解釈も少し違ってくるし本当にすごい作品たちですよ。
1、2年に1回のペースで一生観てるんだろうな。
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